こんばんは。BRUNO sartoria Giotto（ブルーノ）の井田です。
先日届いたばかりのバンチブック（生地見本帳）の中に、以前より気になっていた生地がありましたので紹介させていただきます。

上からに2番目Ermenegildo Zegna（エルメネジルド・ゼニア）の、「15milmil15」（クインディッチ・ミルミル・クインディッチ）。雑誌にも頻繁に特集されておりますので、聞いたことがあるという方も多いのではないかと思います。

高品質を誇るゼニアの生地の中でも特にクオリティの高いレーベルで、レーベル名の”15ミルミル”は、繊維の平均直径が約15ミクロンの原毛を使って作られていことに由来しています。
他の繊維と比較してみると、15ミルミルの原毛の細さがよくわかります。例えば、メリノ種の羊から取れ、衣料品に適する繊維として知られる「メリノウール」は、平均直径が約23ミクロン。その中でさらに高品質の衣料に用いられる「スーパーメリノウール」でさえ、平均直径は19.5ミクロン。メリノウールの全生産量のうち、スーパーメリノウールの生産量はその15％程度を占めるに過ぎません。このようなデータから、いかに希少な原毛であるかがおわかりいただけると思います。
この希少性ならではの、品の良い優美な光沢を楽しめる生地はなかなかございません。ぜひ見て、手に触れて、そのクオリティーをお確かめください。ちなみに15ミクロンという太さ、馴染みのあるSuperに換算しますと”Super170’s。やはりハイレベルです。
”向き不向きより前向きに”それではまた明日。